KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

初めてのバッティングセンター

 親類でバッティングセンターを開業した人がいるので、法事のついでに寄ってみた。こんな不景気に莫大な借金をしてそんなもん建てて大丈夫かいな。わざわざ金を払ってバットを振りに来る人なんかいるのかいな。と半分心配していたんだが、人はそこそこはいっていたので少し安心した。特に、小学生くらいの子どもや、女の人までがバット振りに熱中していたので、これはけっこう将来性のある遊びかもしれないぞと思う。

 とにかく自分でも体験してみなくてはいけない。これは研究者の性。こう見えても私は小学生の頃はリトルリーグにはいっていたのだ。へたくそだったけどね。あの頃はマンガ「巨人の星」の影響で、子どもは誰でも野球をやっていた時代であった。

 まずは球速80キロのケージへ。球は軟球で、200円を投入すると20球が一定間隔で機械によって投げられる。久しぶりにバットを握る。球が来る。バットを振る。ガスッ。一応当たる。しかしファウルチップである。けっこういけるかも、と考える間もなく、次の球。スカッ。空振り。次。スカッ。空振り。次。ガスッ。チップ。次。スカッ。空振り。次。パキン。やっと前に打ち返す。

 結局20球で前に打ち返すことができたのは3-4球であった。あっと言う間に20球が終わった。ふと見ると、私のか弱い手の平は真っ赤である(私に会った人はよく私の手を見て「女の人の手のようにきれい」と言ってくれるが、あまりうれしくない)。しかし、俄然やる気が湧いてきた。軍手を借りて、再び200円投入。そんなこんなでバット振りに熱中した。気がつくと全部で2千円くらい使っていた。

 ケージは投球スピードによって分けられており、80キロから140キロまであった。私は100キロの球には挑戦したが、140キロは後ろから見ていても恐ろしいスピードであったので挑戦する気をなくしていた。日本シリーズで横浜の佐々木投手が150キロの速球を投げ、それをまた打つ人がいるということはすごいことなんだなあ、と改めて感動する。

 親類に挨拶をしてバッティングセンターを後にした。初めての人がこんなにも熱中するんだから、なんとか経営もうまくいくのではないかと思い、ほっとした。なんだか手が痛いと思ってよく見ると、きちんとマメができていた。