KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

『くもんの中学基礎がため100%』

くもん出版から学習参考書が送られてきた。『くもんの中学基礎がため100% 中2国語読解編』というドリルだ。なぜ送られてきたかというとこの問題集に私の文章が一部使われているから(35ページ)。

平成9年度版の学校図書の国語2年の教科書に載せられた「留守番電話はなぜかけにくいか」からの1段落が問題文として取り上げられている。問題はこんな感じである。

次の文章を読んで、筆者の説明の中で、中心的な内容となる部分を一文で探しなさい。

……以下問題文が一段落分続く……

私は常々「段落の先頭は、その内容をひとことで示したトピック文で始めるのがよろし」と言ったり書いたりしているから、これに従えば「中心的な内容となる部分」は先頭の一文であるはず。しかし、このケースでは、トピック文は一番最後の一文である、と私は判断した(自分が書いたものなんだけれども)。おそるおそる巻末の解答をのぞいてみると、それで正解であった。よかった。

アメリカの教科書でも、トピック文はときどき段落の最後に来ることもある、と言っているから、これでも違反ではない。

それにしても、文章を書く人が「トピック文」の置き方を常識として身につければ、「中心的な内容となる部分を探しなさい」というような問題は、問題として成立しなくなってしまうのだけどね。だって、トピック文は、8割方段落の先頭に来るのだから。