KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

点数を付けることの副作用

点数を付けることの副作用について考えている。もしそれが必要であるならば仕方なく付け、そして徹底的に隠蔽されるべきではないか。一方で、できればよい点数を取りたいという学習者の願望があり、常にそれがゴールにすり替わってしまうというリスクがある。それは学習過程を乱す要因になる。フィードバックは点数ではなく、ことばで行われる必要がある。

点数評価はできるだけおおざっぱにされるべきだ。たとえば、合格と不合格。不合格にはどこがどう不足だったかという情報が付加される必要があるけれども、それは途中のフィードバックですべて示されていなければならない。不合格なのはそのフィードバックが不十分だったことが原因であると、まず考えられなければいけない。つまり、不合格という結果を受け取る前に、学習者自身が自分は不合格だろうなと悟るような状態におかなければならない。そのためには途中での十分なフィードバックが必要だという理屈だ。

点数を付けることの重大な欠点は、それが教える人と学ぶ人の関係を最初から悪くしてしまうことだ。それを避けるためには、点数を付けることを徹底的にやめるしかない。