KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

教育システム情報学会第30回大会(1日目)

教育システム情報学会第30回大会(http://jsise2005.kanazawa-gu.ac.jp/)に参加してきました。金沢学院大学が会場です。

1日目のワークショップ(実質的にはシンポジウム)は「e-Pedagogy」を選びました。あまり聞かないタームですが、要はe-Learningを教える側から見たということのようです。

e-Pedagogy

銀行が窓口業務からATMへと移行した現象と同じように、対面授業はeラーニングに取って代わられるでしょう。もちろん銀行に窓口がまだ残っているように、全面的な乗り換えではなく、今は補助的な位置づけのeラーニングが中心になり、対面が補助となるということです。

なお、補助的な位置づけのeラーニングでは、対面のコストを下回ることはなく、フルオンラインにして、かつ学生の数が数百人以上になった時に初めてeラーニングが対面のコストを下回るというデータも出されました。示唆的です。

フィンランドの教育の特徴的なところは、共同的な活動の重視と、成績による序列付けをなくす、というところにあります。学習ポートフォリオを作り、それは成績による序列をつけるためのものではなく、自分自身を知るため、つまり、自分はここが足りない、ここをもっと伸ばそうということを認識するためのものです。

西之園先生は、「グループではなくチーム」ということを強調されました。チームには役割分担があり、それが大事というのです。野球チームといいますが、野球グループとはいわないわけで、役割によって分けられた集団であるチームの形態が「学習する組織」に必要な要件だというわけです。