- 作者: ジョフ・コルヴァン,米田隆
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2010/04/30
- メディア: 単行本
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経験者ほど能力が低い、という逆説がある。「経験の罠」と呼ばれている。モーツアルトやタイガー・ウッズになるためには、才能ではない。しかしただ努力するだけではダメ、特別な訓練が必要だ。それをdeliberate practice(究極の鍛錬)と呼ぶ。それを、10年間、一万時間続けることができれば、一流になれる。
「究極の鍛錬」の要素は、
- 自分を観察し、評価してくれる教師がいて、彼が改善すべき点を限定し、鍛えてくれる。
- 楽な「コンフォートゾーン」と、ハードルが高すぎる「パニックゾーン」の中間地帯「ラーニングゾーン」(チクセントミハイの言う、チャレンジ/スキルがバランスしたところ)において、練習を何度でも繰り返す。
- フィードバックがある。それに基づき注意深く練習する。
- つらい。長時間やる必要はなく、集中して努力する。
- おもしろくない。苦手なことにしつこく取り組む。「本質的に楽しいものではない」
「次のインストラクショナルデザイン」を考えるためにもいい本。
なお、同時期出版のMalcolm Gladwell『天才!成功する人々の法則』があり、内容がかなりかぶっている。「人はどのようにして能力を伸ばせるか」という内容の一貫性から判断すると、Colvinの本をお勧めする。