ゲームが人を引きつけるのは、その世界が完全だからだ。明示されたゴールとルール。正確なフィードバックと評価。
現実がストレスフルなのは、その世界が不完全で気まぐれだからだ。偶然。多様な文脈。審判の不在。理不尽な評価。多義的なコミュニケーション。同じ行動をしても、賞賛されたかと思うと、馬鹿にされたりもする。取り入ってうまいことやるやつもいれば、見つからないずるをしてすり抜けるやつもいる。
とすれば、学校を現実に近づける必要はない。反対に、学校はゲームの世界に近づくべきなのだ。そこからスタートだ。
もちろんゴールとルールはよく考えて作ろう。「関心・意欲・態度」というゴールを決め、「それは挙手の回数で測ります!」というルールを決めた途端に、わけもなくひたすら挙手する子どもが現れる。それはルールがひどいとしかいいようがない。
- 作者: ジェイン・マクゴニガル,妹尾 堅一郎,武山政直,藤本 徹,藤井 清美
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/10/07
- メディア: 単行本
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