KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

石川啄木の日記〜函館最終日(9月28日)

 9時に起きて、鈴木さんと学生さんとで再び朝市に行く。今度はタクシーの運ちゃんに聞いた、地元の人もいくということぶき食堂に入る。ウニ、いくら、イカの北海丼(2000円)を頼む。グルメの鈴木さんによると、きのうのきくよ食堂よりも旨いということだ。しかし、私にとってはどちらも飽和状態の旨さなので、あとは値段勝負ということできくよ(1350円)の勝ちである(写真はきくよ食堂の巴丼)。それから、ここのほっけ定食は旨そうだった。900円。こんなに旨いものを毎日食っていたら人生観変わるんじゃないかなあ。「朝市セラピー」とか始めたりして。

 市電に乗って終点まで15分、その後歩いて15分の立待(たちまち)岬にいく。運が良ければ本州が見えるとのことだが、残念ながら見えなかった。しかし、地球が丸いということがよく分かるような絶景である。12時に電車に乗る鈴木さんたちと別れて、私は市電を十字街で降りて、レンガ倉庫の道を歩く。飛行機に乗る時刻は4時なので時間はある。ぶらぶら歩き回っていると函館市文学館というのを見つけたのでそこに入る(300円)。

 この博物館は、函館にゆかりのある文学者たちの原稿などを集めてある。特に石川啄木の日記が興味を引いた。啄木日記というのは約十年間書かれたのだそうだ。その手書きの日記の一部が展示されている。ある時期はローマ字で書かれている(写真)。公表するつもりはまったくなかったのだろうが、実に丁寧な字で書いてあるのに驚かされる。ここに展示されている多くの作家の手書き原稿は字が丁寧である。細かいルビもきっちりとふってある。ワープロもない時代であるから、当然と言えば当然なのだが。

 ぶらぶらしながら駅まで戻り、そこからバスで空港へ。おみやげは、ほっけ、イカの塩辛、トラピストクッキー、ロイズのチョコレートと食い物系ばかりである。帰りも50人乗りプロペラ機(写真)だが、行きほどゆれはひどくなかった。無事富山に到着。

 函館は気に入った。また行って、今度は温泉にでもゆっくりつかりたい。