KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

くたばるな専業主婦

 いくつかの日記で「ふざけるな/くたばれ専業主婦」という本が話題になっている。私は2冊とも読んでいない。ただこの作者が本を書くために行ったアンケートのやり方について抗議したWebページは読んだことがある。

 世の中にいろいろな仕事があるけれども、真剣にやって損をする仕事はないと思う。とりわけ家事、というか家族生活のマネジメント、というのは奥の深い仕事だと思っている。

 ゴミ出しから始まって、子育て、しつけ、教育、夫の世話、地域活動、親戚づきあい、冠婚葬祭、財産の管理、保険、医療、介護、など多種多様の仕事が待っている。これをシステム的にやるのはたいへんなことだ。これに比べれば、外で働いている男性がいう「大変な仕事」というのは、確かに大変かもしれないけれど、ある程度整理されている単純なものだ。単純だからこそ成果が見えやすく、金に変換しやすいのだ。それは家事の大変さとは比較できない。つまり大変さの次元が違うものだ。

 そろそろ専業主「夫」たちが出てきてもよさそうなものだ(もう出ているのかな)。もう、単に性別によって、家の仕事と外の仕事を分業する慣習は弱まっているのではないか。家事の得意な男もいるし、外で働くのが得意な女もいる。それぞれが得意な分野で働く。それでいいのではないか。そんなふうにして社会ができている。

 専業主婦にくたばってもらっては困る。困る人がたくさんいるはず。