KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

エスペラント全国合宿

毎年五月の連休に「エスペラント全国合宿」が開かれている。今年で34回目だというから、長く続いているものだ。実は、私はこの全国合宿で育てられたようなものだ。

エスペラントを学んでいて一番難しいのは、話し相手を見つけることだ。エスペラントでの会話は、やはりエスペラントで会話しなくてはうまくならない。文章を書くのとはちょっと違う。そして、会話を練習するためにはエスペラントを話してくれる相手が必要だ。

エスペラントを話してくれる相手を見つけるのが難しかった時期は、全国合宿は非常に貴重な体験だった。初心者から上級者まで百人以上が集まって合宿をする。しかも、すべてエスペラントだけで毎日を過ごすのだ。案内のアナウンスもエスペラントだ。いまでも「Atenton, atenton(お知らせします)」というアナウンスの声が耳に残っている。食事の時もエスペラントで話す。とにかく全部エスペラント

全国合宿で育ち、合宿での講師も何度か務めた。しかし、富山に来てからごぶさたとなった。

今年は、久しぶりに講師を引き受けた。しかし、私の入門クラスに人が来なかったとのことで、クラスも参加もキャンセルすることになった。何年かぶりの合宿復帰だったのだが。まあ、しかたあるまい。

以前ならば、全国合宿はエスペラントを話す貴重な機会だったのだが、今は、気軽に海外旅行に行ける。世界エスペラント大会や、世界エスペラント青年大会、アジア大会、日本・韓国・中国のエスペラントセミナーもある。ゴールデンウィークをつぶして、3泊4日の合宿に参加するというのも、時代に合わなくなっているのかもしれない。少し寂しい感じはするが。