KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

へたくそにプレゼンしたい

通信教育用の授業ビデオを撮り続けてきたが、やっと半分まで終わりそうなところまで来た。ふう。

前期(今年から春学期と呼ぶようになった)用の授業の半分8回分までのところまで来ている。残りの半分は、少しずつ収録していけば大丈夫だろう。

スタジオで収録したものは、レクチャーしながらスライド提示するスタイルだ。このスタイルの他には、教室の授業をライブで撮って、それを編集するという方法もある。どちらがいいのかは、受講生に聞いてみないとわからない。教育メディアの効果研究によれば、どちらもあまり変わらないと予測するところだが、見た感じの印象はずいぶん違うだろう。しかし、学習の成否は、レクチャーを聴いた後の活動にかかっている。

もう少しスケジュールに余裕があれば、対談スタイルや問答スタイルなどトライしてみたいことがある。なにより自分が担当している「インストラクショナル・デザイン」で、「教え方がワンパターンにならないようにすることが大切」などと講義しているのに、その講義自身がワンパターンであっては説得力がない。

どうも私が教えたいものは、教え方や書き方やプレゼンの仕方というような、教える内容そのものが教える行為に直接かかわっているスキルであるようだ。これはある意味、逃げ場がない。

ああ、うまい教え方をへたくそに教えたい。よい書き方についてへたくそに書きたい。うまいプレゼンの仕方をへたくそにプレゼンしたい。いや、結果としてそうなるというのではなく、それでも許して欲しいと思うのだ。

そう、自己言及してはいけないのだ。そうすると、逃げ場がなくなる。しかし、教えるということは、そうした自己言及から逃れられない行為なのだろう。