KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

掲示板やメールでは伝わらない「何か」

AERAに「早起きリーマン」が増えているという記事が載っていたので、私もきょうは早めに出勤してみた。7時半出発というのは、世間的にはふつうかもしれないが、私にとってはとても早い時間帯である。

道路も混んでいないので、15分ほどで大学に着く。いや、これは快適だ。仕事もさぱすぱと進み、久しぶりにゆとりの時間をもてた。いい感じ。これだよな。

試みに、通信課程の統計学の1クラスで、電話による質問受付をしてみた。お知らせに研究室の電話番号を出して、夜7時から8時の間、電話を待つ。じゃんじゃんかかってくるのではないかと心配したが、そういうことはなく、2通の電話があっただけだった。これで安心したので、来週は担当している全クラスで電話受付をすることにした。

いったいどのようにすれば、eLearningがうまく成果を上げられるかということをソフト面で試行錯誤している。電話受付もひとつの試みだ。今回わかったことは、電話であっても実際に話してみるというのは、何か直接的に働きかけるものがあるということだ。それは、受講生の側もそうだろうし、何より教える側にその思いが強い。

これは、掲示板やメールでは伝わらない「何か」なのだ。つまり言語化できない何か。パラ言語的な何か。

対面のゼミではこうしたパラ言語のやりとりをしている。ゼミのレジュメは、絞りかすみたいなものだけれども、ゼミの時間で実際にやりとりされていることは、それよりももっと豊かなものだ。その豊かさはレジュメにしてしまうと、絞りかすみたいになる。絞りかすになってもなお、輝きを失わないレジュメはあるけれども、まれだ。

この豊かさをオンラインにどう乗せればいいのか。それこそがeLearningの成否を決めるものに他ならない。