KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

オープンブック方式

怒濤のような授業もハーフタイムに近づきつつある。

来週は中間テストだ。私はレクチャー型にせよ実習型にせよ、中間テストと最終テストをすることが多い。15週間は長丁場に過ぎるので、やはり半分で何らかの区切りを入れたいのだ。そこで自分の授業を振り返って、感じることがあればやり方を変更することもある。

中間テストと最終テストの2回テストをして、成績は両者の平均点をとる。これなら、どちらかで大失敗をしてもなんとか単位を取れる確率が高い。つまり2回テストをするのは受講生のことを考えてのことだ。問題を作るのも採点をするのも大変なので1回ですむのなら1回ですませたいところだろう。それでもあえて2回テストをする。

前々から私のテストでは「何でも持ち込み可」であった。グラッサークオリティスクールでこのような方式を「オープンブック方式」と呼んでいるので、私のテストもこのように呼ぶことにした。オープンブック方式のテストは、何かを覚えることが重要なのではなくて、知識や技能を自分や社会のために「使える」ことが重要なのだという宣言である。

このオープンブック方式は受講生には本当になじみがないみたいだ。「何でも持ち込んでよい」と言っているのに「教科書はいいのですか?」とか「ノートはいいのですか?」とか「授業で配布されたプリントはいいのですか?」と聞かれる。何でもいいと言っているのだから、友達のノートのコピーだって、CD-ROM大辞典だっていいのだ。パソコンだって持ち込んでいい(ただし音楽は鳴らさないでね)。自筆のノートだけなんてけちくさいことは言わないよ。要は自分が使えるものを総動員して、目の前の問題に対処してくださいということなのだ。

そういえば、ずいぶん昔、コンピュータの実技テストで、見慣れない人がいたので聞いてみたら、友達のテストを助けているのだという。それは、さすがにお引き取り願ったことがある。グラッサークオリティスクールでは、友達に聞いても良い(友達が同意すれば)というくらい徹底しているが、私の場合はそこまではいかない。まず一人でできるようになってほしいので。