KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

教育番組をどう利用するか

今年の研究大会は、2日間から1日になって、千葉みなとにて。幹事校は千葉東高校。私は放送教育の分科会にて助言者をする。とはいえ、リクエストされたので、eスクールの話も30分する。NHKの高校講座のチーフとスタッフの人も、リニューアルされた高校講座の紹介をした。

高校講座は、すごく進化している。とにかく、普通のテレビ番組に負けないように工夫を凝らしている。素人っぽいお姉さんを相手役にして、先生がわかりやすく語る。一目で見てわかるように映像資料に重点を置く、など。下手な授業なんかしないで、これを見ている方がよっぽど良いのではないかと思うくらいだ。それほど、人手と予算をかけ、なおよりよいものにしようと工夫していると言うことだ。

とすれば、通信制高校の教師は何をすればいいのか。教育テレビ番組はそれだけでは、学習として成立しないということを考えればすぐにわかる。番組のフォローをすることであり、そこで初めて学習が起こる。たぶん、番組を見ている間には、それが良くできていればいるほど、逆説的だが、学習は成立しないはず。番組のフォローとは、具体的には、質疑応答や生徒同士の議論、ディベート、発展課題をすることだ。また、番組を見る前に課題や質問を設定することで、番組の見方が大きく変わる。積極的な姿勢で見なければならないように問題を設定することが大切だ。

その他に、教育番組の利用についての課題として次の点を提示しておいた。

  • 番組視聴リテラシー、つまり視聴の仕方を訓練する必要がある
  • レポートはただ書かせるだけではダメで、むしろ、問題設定をきちんとした方がよい。
  • レポートを書かせるなら、レポートの書き方の訓練をカリキュラムに入れるべきだ。
  • フィードバックは必ずする。添削やコメントを付けていくこと。そのためにはサイトを作って使うこと。

来年の課題としたい。来年は神奈川県の厚木で開かれる。