Feldman, K. (1997)が、教授法と学習成果の相関を30以上の研究からレビューしたところ、相関の高い順から:
- 教員の準備、コースの設計 r=.57
- 説明の明確さと理解しやすさ .56
- 授業目標にそった授業 .49
- 授業による学習成果の理解 .46
あとは、.40未満の相関が続き、たとえば:
- 教員による知的刺激 .38
- 教員の会いやすさと親切さ .36
- 教員の話し方のスキル .35
- 教員の熱意 .27
という具合(教員の熱意なんかは、r=.27なのだね)。つまり上位4つは、要するにインストラクショナルデザインなのだ(中井さんは2.をIDに入れていなかったけど、これはID、あるいは認知心理学でしょう)。
上に基づいて、中井さんは、
- 授業の方法論 = ID + X
というモデルを提示する。XとはInvolvementであり、Active Learning+Interactionだというわけだ。
これを、私がEBMから借りてきた
- 授業 = サイエンス(70点) + アート(30点)
モデルと対比させれば、サイエンス=ID、アート=X=Involvement となって美しいモデルの完成だね。教授法と学習成果の相関研究によって、IDだけでも70点の授業が作れることが支持できると思う。