KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

インターネットにおけるポジティブフィードバック

授業へのインターネットメディアの利用ということで、対面授業であっても、それと並行してblogやBBS、最近はLMSなどを利用しているのですが、こうした待ち受けメディアに対してアクセスしない人は最後までアクセスしないということが起こります。

頻繁にアクセスする人は、そのことによって新しい情報を得たり、意見の交換ができたり、新たな人間関係を持つことができたりしますので、ますます頻繁にアクセスするようになります。一方、アクセス頻度の低い人は、情報を得る機会も、人間関係を持つ機会も少なくなり、また時には、たくさんの情報交換がそこでなされていること自体に脅威を感じて、そのことによりますますアクセスから遠ざかるというわけです。つまりここでは、ポジティブフィードバックがかかっており、サーモスタットのようにどこか適度な温度で安定するということがないのです。

そこで、メーリングリストのようなpush型を見直してみようかなと思っています。メールは以前だったら「押しつけがましい」という感じがしましたが、今は、ケータイのメールも含めて、ごく当たり前の存在になっていますので、押しつけがましいという感じは弱くなっていると思うのです。

卒論指導におけるポジティブフィードバック

ポジティブフィードバックは、たとえば卒論指導なんかでも起こる。卒論の内容が具体化して進んでいると、本人もやる気になり、教員も熱を入れ、具体化しているので、少しの指導で進む度合いが大きい。逆に、具体化していない卒論の場合は、本人もいろいろ悩み、教員もあまり有効な介入ができず、時間をかけた割に進む度合いが少なくなってしまう。そうすると動機づけも低くなり、休む確率も高くなってしまうという悪循環に陥る。

進んでいる場合のポジティブフィードバックは、良いとしても、進まない場合の悪循環をなんとかしなければ。