久しぶりの発表
今回は久しぶりに発表をしたのです。最後にこの学会で発表したのは、2000年の最後の連合大会でした。連合大会というのは、教育工学会、教育システム情報学会、教育メディア学会が3年に1回、合同で大会を開くという制度によるものです。この制度は2000年を最後に解消されています。連合大会での発表を除くと、1996年が最後の発表でした。ということは、約十年ぶりの発表であったわけです。
発表論文:Batesonの「学習2」を教育工学の中に位置づけ、解釈する
これに対して、いただいた質問は、「学習者の方から見て、学習1をやっているとしか思えないんだけれども、実は学習2をしていたというような設定(システム)は可能か?」というハードなものでした。学習の「見え」を問題にしているのです。私たちの体験でも、「あのときは何でこんなことしているんだろうと思っていたけれども、今振り返ってみるとあれはちゃんと意味があったんだよな」ということがあります。
いずれにしても、学習1を抜きにして学習2は成立しません(加速度だけがあって速度がないのはおかしいですから)。学習1を「学習1」だったんだなと再認識できるようになること、つまり自分の認識の変化ですが、これが学習2の証拠になると考えています。それをベースにした評価論ができるかどうかを検討しています。