授業デザインの最前線―理論と実践をつなぐ知のコラボレーション
- 作者: 高垣マユミ
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2005/03
- メディア: 単行本
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日常的な体験や経験(アンカー)を、ある概念(ターゲット)に結びつける(橋渡しする)ことは学習の目標のひとつだが、この本は、教えることに関する実践知と心理学理論を橋渡ししようとするものだ。
最近、インストラクショナルデザインという名前で出されている本は教授システムに力点を置いたものが多い。一方で、教室で実際になされている教授活動は、その教科内容にかなり依存している。システムだけを独立して語れるわけではないし、そうしたところで、あまり役に立たないだろう。
教科内容から出発するなら、それを日常世界のどこにアンカーとして結びつけるかということや、その知識がどこで活かされるか、実践されるかということを避けて通ることはできない。そこの議論をして初めて教授システムのデザインがスタートできるし、評価方法のデザインもスタートできるのだろう。たぶん私はそこのところを研究したいのだろう。