質的調査法入門―教育における調査法とケース・スタディ (叢書・現代社会のフロンティア)
- 作者: S.B.メリアム,S.B. Merriam,堀薫夫,久保真人,成島美弥
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
- ケーススタディは、実際のところは、クロンバックが「文脈のなかの解釈」と呼んだものによって、他の調査デザインと区別される。ある単一の現象や実体(ケース)を集中的に注目することによって、調査者は、ある現象に特徴的な、重要な要因間の相互作用を示そうとするのである。
- インタビューアは、調査参加者からの回答をうながすために、いくつかのタイプの質問をする。ストラウス、シャッツマン、バッチャーとサブシンは4つの主な質問のカテゴリーのリストを示している。それらは、仮説的、故意の反対の立場からの質問、理想的、解釈的の4つのタイプの質問である。
- フィールドに出たら「観察者のコメント」をたくさん書くこと。「自分のみタモの2対する批判的思考を刺激し、単なる記録の機械以上のものになることが大事である」。
- カテゴリーは、調査の目的を反映するべきである。じっさいカテゴリーは、調査上の疑問への解答である。
- 日常世界とは、リンカーンとグーバによれば、「人間がつくった多次元的な精神的構築物の寄せ集めである。その構築物は人びとの頭の中にあり、たいがい、それをつくり出した人びとの手の届くところにある」。
- エリックソンは、一般化可能な知識の産出は、解釈的調査法にとっては不適切な目標であると考える。ある特定の場にかかわることで、具体的普遍性が見出されるのである。・・・すなわち、我々は特殊な状況で学んだことを、のちに遭遇する類似した状況に当てはめたり一般化したりするのである。
- 「この調査で自分自身の状況に適用できることに何があるか、明らかに適用できないことは何かと問わねばならないのは、読者のほうなのである」