KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

教育工学会設立25周年のシンポジウム

教育工学会設立25周年のシンポジウムを聞いてきました. そのときTwitterで流したものをアレンジしてお届けします. パネラーは,村井純(慶応大),岡本敏雄(電通大),市川伸一(東大),永野和男(聖心女子大),司会は山西潤一(富山大).

まず,3人から話題提供.

・村井先生の主張:光の速度は地球一周で133ms.インターネットはこの速度で世界をつなぐ.これが人類の使命!

・岡本先生の問題提起:ウェブの学習は軽く見える.しかし,深い学習はされているのかな?

・市川先生の論点:教育問題と教育改革の振り子現象.習得学習(たとえば百マス計算)と探求学習(たとえば総合学習)との振り子.しかし,どちらも大切.そのバランスとサイクルこそが重要.

・市川先生の実践:認知心理学をベースにした「教えて考えさせる授業」.学習法の習得までをターゲット. それを,無償の実験授業を実施してデータを取り,実証化.

・山内先生の質問:教育リソースのグローバル化について.

・村井先生の答え:英語化ではなく文化の多様化ということ.日本語を含めた日本文化によって世界にどう貢献するか.

・村井コメント:最近の文化祭では映像作品を作る.劇や作文じゃなくてね.そのモデルはテレビ.これは教育とテクノロジを考えるケーススタディ

・美馬先生の質問:研究を政策提言まで持っていくためには?

・市川先生の回答:専門性とエビデンスが政策提示につながる.実践が大事.

・向後の質問:学校教育の問題に対してテクノロジはどう介入できるか?

・市川先生の回答:学校にはローテクが入りやすい.百マス計算とか.でも,探求学習ではハイテクの導入で良い実践がある.

・村井先生の回答:先進的な試みとしてのプロアクティブと,問題に対処するリアクティブがある.慶応SFCでは徹底的にリアクティブにいこうとした.だから教室のeラーニングという実践になった.