我々の能力を拡大するテクノロジーには価値があることはすでに証明されている。多くのインターネット通販サイトの推薦システムが、理にかなった提案をしてくれるが、受け入れるかどうかは自由であるから我々を邪魔しない。
確かに。で、ついつい本をたくさん買ってしまい、アマゾンの思うつぼとなる。でもまあ、こういう思うつぼは良いかなと思う。ノーマン先生の言うところの「機械+人間」が共生的に働き、人間の能力を拡張する。
教育でも「テクノロジー+人間」が能力を拡張するようにテクノロジーを使いたい。しかし、卒論間際になるとどうして「文書作成ソフト」が人間の言うことをきかないのか。ただ、文章の間にグラフを貼り込みたいだけなのに、どうしてあっちに行ったりこっちに来たりするのか。こういうことで右往左往するのは、人間がテクノロジーの配下になっているようで、本当に気分が悪い。
この気分の悪さは、なぜそのテクノロジーがそういう動きをするのかがわからないからなのだね。テクノロジーと対話するためには、その動きがシンプルで、透けて見えるものでないとだめだ。対話する前にもうあきらめてしまうから。
- 作者: ドナルド・A・ノーマン,安村通晃,岡本明,伊賀聡一郎,上野晶子
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2008/10/25
- メディア: 単行本
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