KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

e-Learning Conference 2009 Summerで講演

ビッグサイトで開催された「e-Learning Conference 2009 Summer」で講演をしてきました(http://www.elw.jp/conference/program.html)。タイトルは「成人教育学に学ぶeラーニングの可能性」でした。

要旨は

子どもの学習者と対比したときの、成人学習者の特徴は、実用指向性、経験の蓄積、自己決定性の3点です。つまり、大人は、学ぼうとする内容がどう役に立つのかに注目し、その内容を自分の経験の蓄積から吟味しようとし、それを学ぶか学ばないかを自らが決定するという特徴を持った学習者です。そのような特徴を持った成人学習者に対してマッチしたeラーニングとはどのようなものになるのでしょうか。現状のeラーニングから展望したいと思います。

これについて、藤本徹さんがブログ「Another Way」(http://www.anotherway.jp/archives/001243.html)で書いていますので、引用させていただきます。ありがとうございます。

 後半の向後先生のセッションは、「成人教育学に学ぶeラーニングの可能性」というテーマで、成人の学習傾向や特徴からEラーニングを捉え直すという内容でした。中原先生がワークショップでにぎやかにやった後はさぞやりにくいことと思いましたが、向後先生の話術と重要な論点をすっきり整理した解説で何の支障もなく、前半とは異なる趣きで楽しいセッションとなりました。

 実用指向性、経験の蓄積、自己決定性、というキーワードから展開して、子どもを教える時とは異なり、成人の発達と学習の習熟の差に配慮して教えることの重要性などの話題を、Eラーニングの設計を絡めて語られていました。早稲田大学人間科学部のeスクールがもうだいぶ長い実績を持っており、これまでeスクールで指導してこられた向後先生のご経験に基づいた話が参考になりました。オンライン掲示板を単に導入するだけだとうまくいかなくて、どう使うべきかというような話は実践してみないと何が問題なのかがわかりにくいところで、その辺りの話はこれまで以上に関心を持ちました。