KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

画期的なシンポジウム:シンポ・ショップ

「変革を支える教育工学:サスティナビリティとスケーラビリティ」というシンポジウム(2時間45分)に出ました。初等・中等教育高等教育での授業改善/FDをどう持続・普及させていくかという実践事例に対して、組織学習/経営学のコメンテイターがコメントしていくという内容です。

中原淳さん発案によるシンポ・ショップ(シンポジウム+ワークショップ)形式です:

  • 話題提供者にはあらかじめ回答すべき質問が提示されている
  • プレゼンの後、ショートコメントがされる
  • 質問はケータイで随時受け付ける(40件あった)
  • 質問はまとめられ、司会者から提示・配分される
  • 隣の人と意見交換する時間がある(20分)

これは画期的な方法です。が、なんかつるりと滑ってしまって、引っかかりがないと終わった後で感じました。それは、トピックが規範的すぎたからなのか、みんなが時間配分を守りすぎた(守らせた)からなのか、質問がまとめられすぎたからなのか、その回答時間が短すぎたからなのかよくわかりません。

ちょっと考えたことは:

  • 端的に回答させると、面白くない回答が返ってくるので、その回答に何かムダなものを付け加えてもいいとする
    • 時間超過が心配だが、ムダなことをしゃべれといわれると意外と長くはしゃべれない(プライミング効果で直前の発言に影響されるから)
  • 集められた質問を多い順に選択すると、面白くない質問(多数意見)が並ぶので、マイナーな質問を採択するといい(ただし的外れな質問はスルー)
  • ケータイ経由ではなくて、フロア対壇上の対決があってもいい。当然フロアからは「ヤジ」を期待する(質問ではなくて)。ヤジはしばしば登壇者の本音を引き出すから。