KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

セイラー『行動経済学入門』

セイラー教授の行動経済学入門

セイラー教授の行動経済学入門

原典は1992年。エピソードなど工夫はしてあるけれども、どうも固くて読みにくいと思ったら、論文誌への連載論文をまとめて本にしたものだった。どおりで。

以下メモ:

  • 適合性仮説
    • 刺激と反応の適合性が重要。
    • 両者がマッチしていないときは煩雑な知的操作が必要になり、うまくいかない。
    • また特定の刺激に注意が集中してしまう傾向がある。
  • 価値と選好
    • 価値や選好はその導出過程において構築される。
    • それは元々あるものでもないし、その認知でもない。
  • 割引率の問題:近視眼的判断傾向
    • 「日光に当たりすぎると皮膚ガンのリスクが高まる」は効かないけれども、「日光はシミやニキビの原因になる」は効く。
    • 人間の行動は時間の経過に対して不変ではない。
    • 朝は誘惑を感じないけれども、夜は食べ過ぎたり飲みすぎたりする。