KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

原稿は、手元に置いている限り「まったくなにも起こらない」のです。仲間に見てもらいましょう。そして勇気を持って投稿しましょう。

みなさん、こんにちは。

日本教育工学会では、毎年4月1日締め切りでショートレター論文の募集をおこなっています。

一般的に言って、論文の投稿は締め切りがあるほうがやりやすいと感じます。論文投稿の締め切りがなく、いつでも受け付けている状態だと、どうしても先延ばししてしまうからです。

論文は、「一人で抱え込んだらダメ」だと思います。いつまでたっても投稿できません。投稿できなければ、採択されるにしても、返戻されるにしても、次のアクションが決まらないのですね。

一人で抱え込むパターンには、次の二つがあります。

  1. 完璧主義
  2. 抱え込み主義

完璧主義の人は、論文がこれで完璧というレベルにならないと、出してきません。そのために、共著者もなかなかピアレビューできなくて困ります。出してくれても、レビューする時間が足りません。

抱え込み主義の人は、これまでの経験から、ギリギリでこなせる自信があり、実際にそうしてきた人です。しかし、たいていの仕事では、ギリギリでOKということであっても、論文に関してはギリギリではダメなのです。本当に細かいミスが致命傷になって、論文全体の内容についての信頼を失ってしまうことは、よくあることです。そして、細かいミスは「必ず」あります。

抱え込みギリギリ主義の人は、セルフハンディキャッピングを無意識のうちにしていることもあります。つまり、自分はギリギリで原稿を仕上げたので、まあ少しくらいのミスはあってもしょうがない、ということを無言のうちに主張する場合です。しかし、理由はどうあれ、ミスがあればそれは致命傷になるのです。

いずれのパターンも、一番いいのは、論文原稿が進むたびにオープンにすることです。そして仲間に逐一読んでもらうようにすることです。そうすることで、「よし、これくらいで投稿しよう」という目途がついてくるので、いつまでも投稿できずに、ずるずるいくことがなくなります。

原稿は、手元に置いている限り「まったくなにも起こらない」のです。仲間に見てもらいましょう。そして勇気を持って投稿しましょう。

それでは、またあした。