KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

人は具体例からいろいろなことを学ぶ

2022年3月14日(月)

産業能率大学通信教育課程のFD研修をZoomで実施しました。参加者は135人で、時間は2時間でした。2021年度の研修はこれで最後となります。2022年度はサバティカルに入りますので、研修は原則として引き受けない予定です。

研修の内容は、オンライン授業の設計と運営をどうするかということに焦点を絞りました。抽象的な話をしてもしょうがないので、この一年で私が実際にやってきたオンライン授業をお見せするという形にしました。ひとつのデモンストレーションですね。最近はデモンストレーションが大事だということを感じています。それで、なるべく話を短めにして具体例を見せることが多くなってきました。人は具体例からいろいろなことを学びます。

YouTubeの教える系の動画では、具体的にどうやっているのかを中心に見せるのがいいようです。テニスやガーデニング、旅行、リフォームなどの動画では、話を聞くというよりも、具体的にどうやっているのかということを視聴者は見たいのです。ですので、むしろ話はなくしてしまって、テロップでの短いコメントをつけるだけでも十分な場合が多いです。

さて、この10数年間でFD研修やインストラクショナルデザインの講演を数多くやってきました。多いときは一年で20回以上、平均では10回以上になると思います。月に一回は研修をやっているという感じでした。ですので、次の一年で少しお休みをもらって、次は何をやるべきかと考えたりすることにその時間をあてるのはいいことかなと思います。

大学でのFD/SDの実施義務化がなされ、大学教員の教育能力の開発が焦点になっています(参照)。大学教員のFD研修は次の段階に入りつつあるのかなと思います。受け身の研修ではなく、教室(あるいはオンライン)で実際に行われている授業運営を改善していくような支援が必要になってきています。

(参照)佐藤 浩章:教学マネジメントを支える基盤 ーFD・SDの高度化に向けた提言ー

https://www.mext.go.jp/content/1417857_002.pdf