2023年8月4日(金)
熊本大の鈴木克明さん(現・武蔵野大学)のお弟子さんたちが発行しているメールマガジン「IDマガジン」の122号に、克明さんが「受け継いでほしい思い:IDを考える前提とID7か条」と題して寄稿している。連載100号目。
その中で、ID7か条として次を提案している。
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ID7か条(暫定版)
さて、IDへのこだわりはこだわりとして、どのようなものを実現すべきだろうか。こだわっているだけで「これが欲しかった」と思えるものが産み出せなければ意味がない。ではどんなものを目指すべきか。7か条にまとめてみた。チェックリスト風に使えば、現在取り組んでいるID(あるいは過去に取り組んだ成功・失敗事例)を棚卸できるかもしれない。
1.自分が受けたくない教育は提供しない。ダメな教育を再生産してはダメ。
2.金太郎飴の製造で終わらない。「自分なり」を少しずつ加えて自己調整学習(SRL)から自己主導学習(SDL)へ進歩させる。
3.覚えさせるのではなく記憶に残る教育を。挑戦的企てで構成し、忘れられない出会いの出現度を高める(学習経験モデル)。
4.学ぶ楽しさを実感できることを目指す。学ぶとは本来、楽しいことだから。自分の成長を実感できると「動機づけ」は不要になるから。
5.学び合う仲間づくりにつながる方法を選ぶ。互いに学び合うことができれば、より遠くまで行けるから。
6.成長を確認し味わいながら一歩ずつ進む方法を教える。失敗から学ぶ術、それが評価。達成を味わう、それも評価。
7.自分の得意を伸ばし、もっと役に立てる人になることを目指してもらう。それが生き甲斐になるから(アドラー心理学)。
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いいですね。