KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

強いから高級だとは限らない

英語と日本人は相性がわるい

なにしろ日本人は有史以来の後進国根性で、いつも自分たちより上等の人種、上等の言語があると思い、それに尻尾を振ってきた。漢字を使えぬのははずかしい、英語ができぬのははずかしいの文化植民地根性が身にしみついている。(…)英語は世界に何千とある言語の一つにすぎない。たまたま英米人が強いから英語も強いだけのことだ。強いから高級だとかぎらんのは人間も言語もおなじである。

 これに私が付け加えることは何もない。しかし、ある世代よりも若い世代はおそらく「文化植民地根性」という言葉にはぴんとこないだろう。同様に「文化(あるいは言語)帝国主義」も訴えかける言葉としてはだめなんじゃないかと思う。これらは一種のテクニカルタームであり、少し勉強しなければその意味がわからない用語の一つだ。

 ある文化や言語になびく現象は、個々人としては植民地根性でも何でもなく、ただ「カッコよさ」と「市場原理」にしたがっているだけだ。それを社会的なシステムとしてとらえ直さなければ大きな法則は見えてこない。