あなたの子どもが学校生活で必ず成功する法―なぜ、この学校には落ちこぼれが一人もいないのか?
- 作者: ウイリアムグラッサー,William Glasser,柿谷正期
- 出版社/メーカー: アチーブメント出版
- 発売日: 2001/07
- メディア: 単行本
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原題は、Every Student Can Succeed.
7つの致命的習慣:外的コントロール
- 批判する
- 責める
- 文句をいう
- ガミガミいう
- 脅す
- 罰する
- 相手をコントロールしようとしてほうびでつる
関係を確立する7つの選択理論的習慣
- 思いやりを示す
- 傾聴する
- 支援する
- 貢献する
- 勇気づける
- 信頼する
- 友好的にかかわる
選択理論:私たちのしていることはすべて私たちの選択であり、自分の選択に対しては自分が責任を持たなければならない。つまり、私たちは自分の幸福も自分の不幸も選択しているということだ。私たちがどれほど努力しても、他人を幸福にすることはできない、不幸にすることもできない。
コンピテンス・ベース・クラスルーム(CBC):スクーリング(学校の中でしか役に立たない勉強)ではなく実社会で役に立つことを。それは、読み、書き、計算、科学、コンピュータだ。
グラッサー・クオリティ・スクール(GQS)の特徴:
テストは教科書、ノートをみてもよい。友達に聞いてもよい(その場合は友達には拒否する権利がある)。先生に聞いてもよい(ただし順番待ちになる可能性はある)。これは実社会で行われていることと同じである。従業員は、わからなかったら資料を調べるし、計算機も使う、同僚にそれをチェックしてもらう。学校でカンニングと呼ばれるやり方は、実社会では有効なやり方だ。
職場で求められる6つの技術(学校では要求されない):問題解決、知識の応用、指導すること、協調すること、話すこと、聞くこと。
CBCでは、教えて、テストする(ここまでは普通の学校と同じ)、そして、全生徒が質問に完全に正確に答えるまで教え続ける。これは完全習得学習と同じだ。
できなくても再履修すればよい。これは外的コントロールではない。選択である。実社会には時間の枠があり、CBCもそうであることを教師は指摘する必要がある。
ハッピーチェア:生徒がリラックスしたいときに座れるイス。行動分析学のペナルティ席の裏。まさに認知的転換の真骨頂。
CBCでは競争ではなく、共同学習を実現する。しかし、成績は個人的に評価されるので「ヒッチハイク」はできない。
無関係なほうびで動機づけようとしないこと。それは目的とした勉強の価値を落とすことになる。教師と一緒に過ごす時間がたくさんもらえるというような自然なほうびを使うこと。
クラスに迷惑をかける生徒をコネクティングプレイスと呼ぶ場所に送ることができる。そこでは別の教師が相談に乗る。これは選択だとはいうものの、かなりスリリングなやりとりだ。
こういう本の特徴だが、ここで取り入れている考え方のルーツがどこにあるのかをリファーしない。すべてオリジナルのような錯覚を与えてしまうのではないか。