KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

アドラーが提示したキー概念を、現代の心理学の中にどのようにアンカーを打ち込んでいくかということが重要になってくる、ということを主張しました。

日本臨床・教育アドラー心理学研究会の第5回大会が文教大学越谷校舎で開催されました。そこで「アドラー心理学研究のこれまでとこれから」というタイトルで話をしました。

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私は、これからのアドラー心理学においては、アドラーが提示したキー概念を、現代の心理学の中にどのようにアンカーを打ち込んでいくかということが重要になってくる、ということを主張しました。劣等感は、自己受容や自己効力感という研究の流れの中に、ライフスタイルはパーソナリティ研究の流れの中に、共同体感覚は向社会性研究の流れ中にアンカーを打ち込むものであり、それぞれは、自己調整力、対人関係力、市民性教育というこれからの教育の中での重要な課題となってくるということです。

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そうした中で、アドラー心理学に関心のある人々がそれぞれの仕事を果たしていくことによって日本におけるアドラー心理学の発展に寄与することができます。開発の得意な人は、プログラムやコースの開発をし、研究者は、データによる実証研究を進め、現場に関わる人たちは、現場での問題提起と実践を行い、自助グループを運営していくということです。

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私を呼んでくださった日本臨床・教育アドラー心理学研究会のみなさんには感謝申し上げます。アドラー心理学研究の発展のために協力していきましょう。