KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

科研費の申請書

 きのうは、科研費の申請書の一部などというものを日記に載せてしまった。別に書くことがなかったらからというわけではなく、ふだん書いている事務的な文章を、こういう場に載せてみたときにどれほどの違和感が生ずるかということを確かめてみたかった。もし違和感がひどすぎて、読むに耐えないとすれば、自分が「研究」という名前の狭い世界に閉じこもって、世間に通用しないコトバ(ジャーゴン)を垂れ流しているに過ぎないということが証明されるわけだ。

 長谷川さんの「日記よみによるじぶんの更新」にも書かれていたが、自動的に配分される研究費は年額100万円ほどあるから、高価な機械や機材が必要でない私の研究には十分だ。私のテーマでも眼球運動測定装置などの何百万円もするものを使うときがあるが、たいていは借りたりしてなんとかやっている。基本的にモノに執着がないのだろう。お金を使うとすれば、人件費と旅費で、これが補助金申請の主な理由になっている。

 信じられないことに自動的に支給される旅費は年額4万円ほどである(たいていの国立大はこうだ)。富山〜東京往復1回で終わりである。大会や研究会、学会の会議などで年間10回以上は出張する私にはまったく足りない。100万円の研究費から旅費に回せればいいのだが、なぜかそれはできないのだ。ちなみに学会の会費も研究費から出せない。10以上の学会に入っている私にはその工面もしんどい。すべてポケットマネーからの支出だ。

 第三者による大学評価もけっこうだが、こういう硬直化した事務を柔軟にして、大学教員が研究に集中できるように支援してほしいと思う。