KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

発表用OHPシートには気持ちが表れる

 世間ではもう夏休みは終わりなんだ。しかし、私のところはまだ半分終わっていないのだ。10月11日まで夏休みだ(←休みすぎ?)。もう秋の風が吹いているのに、夏休みなのはいい気分だ。なんとなくうれしい。仕事がたくさんできそうな気がする。もっとも、できそうな気がする以前に、やらなきゃいけない締切がけっこうあったりするのだが。

 週末の9/5-7は名古屋に出張。中京大学で日本心理学会がある。夜はヒマなので、名古屋オフでもいかがだろうか(←名古屋に行くための動機づけを高めているのか?)。名古屋でこれを読んでいる人がおられたら、掲示板にでも。

 学会で発表するのはいいのだが、OHPシートを作らなくてはならないのが、面倒である。最近は自分用のフォーマットも収斂してきたので、あまりレイアウトやデザインについて考える必要はない。しかし、その内容については考えなくてはならない。当たり前か。

 OHPシートといえば、カラフルなものが全盛だが、あれはあまり良くない。カラープリンタを持っていないことをひがんで言っているのではない。背景にいろいろな模様がはいっているのは目がちらちらして、内容に集中できない。それに文字が小さすぎて読めないものがある。本末転倒だ。

 教育心理学会での田中敏さんの発表は、手書きのOHPシートであった。最近では手書きは珍しい。しかも、何枚かはその場でさらさらと書いていた。それは話の内容と相まって、聴衆にインパクトを与えるものであった。ノートを取る気にもさせる。きれいにプリントされたOHPシートは、たいていは字が小さくてたくさん書かれているので、ノートを取る気にさせない。しかし、手書きのOHPはノートを取る気にさせる。シートには少しの文字しか書かれていないので、自然に話の内容に気持ちを集中させることになる。たくさんの文字が書かれたシートは、目で追うのに疲れるために、実は耳からの情報をかなり失っている。

 そうして、私も手書きでOHPシートを作りたくなる。しかし、結局ワープロで作ることになりそうだ。シートは発表するときの話の原稿にもなるので、キーワードくらいしか書いてないと、不安なのだ。シートに内容が詳しく書いてあれば、安心して話をすることができる。忘れる心配はない。スクリーンに映し出されているのだから。

 きっとOHPシートには、発表者の自信の度合いや、気持ちが表れている。