KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

よしだともこさん、富山大で講演

 京都ノートルダム女子大の吉田智子さんを招いて、富山大学で講演をしてもらった。言語表現部会では、毎年、言語表現の専門家を招いて、学生向けの講演会と教員向けの研修会を開いている。今年は、テクニカルライターとしてたくさんの本を出され、また雑誌記事でも活躍されている吉田智子さんをお招きした。学生向け講演会では、約150人が集まった。教員研修会では13人の教員と大学院生が、活発な討論をした。

 実のことを言うと、私はよく把握していなかったのだが、吉田さんは日本のUNIX/linuxコミュニティの中では、カリスマ/アイドル的存在なのだった。記事を書くときのペンネームは「よしだともこ」とひらがななので、工学部の学生で「よしだともこ」を知っている人は、講演会のポスターを見て、「吉田智子って、あのよしだともこさん?」といぶかりながらも、たくさん来てくれた。それは言語表現の講演会に来たというよりも、あのよしだともこさんを一目見ようとして集まってきたのだった。

 そのことがわかったのは、1時間半の講演が終わってからだった。十数名のむさい(失礼)男性たちが吉田さんを取り囲んでいるではないか。なんか、みんな目をうるうるさせて、あこがれのアイドルを見るようなまなざしをしている。吉田さんの本にサインをもらっている者もいる。な、なんなんだ、これは。「愛の風は風力3」のようなみょーな雰囲気。

 次の教員研修会までは30分ほど空き時間はあったのだが、男性たちは吉田さんを解放しようとしない。なんだか微妙な距離感覚で吉田さんを取り囲んでいる。そして話している内容と言えば、私にはさっぱりわからない、UNIXコミュニティ内住人の「濃ゆ〜い」話のようである。そうか、そうだったのか。吉田さんとはそういう人だったのだ。私はこの時始めて気づいたのであった。こういう世界もまた、なんとなくいいものである。オープンソース。(意味はよくわからないがこれからはこれなのだそうだ)

 吉田さんの講演のスナップショットをもっと見たい人はこちらへ。

 また、講演の内容を、私のゼミ生の手崎さんがレポートしています(12/15の日記)。