KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

チベット仏教の巡礼

 NHKの「地球に乾杯」という番組で「苦難の巡礼300キロ」をやっていた。途中から見たのだが、つい引き込まれてしまった。中国雲南省に住んでいるチベット仏教徒が2週間に渡って山を登る厳しい巡礼をする様子を伝えたもの。この巡礼の一行には小さな子供が加わっていた。

 この様子を見ながら、お遍路さんのイメージを重ね合わせていた。お遍路さんとチベット仏教の巡礼のスタイルは共通するところがいくつもある。巡礼を終えると家宝になる竹の杖は、大師様代わりの杖に似ている。鈴を鳴らしながら歩くこと。要所で祈りを捧げ、ルンタと呼ばれる布を結びつけること。巡礼の途中にあるユンム村というところでは、巡礼者を歓迎すること。こういったことがお遍路さんに重ね合わされる。巡礼中の死は、天に召されることであるとされていることも。

 「巡礼したことを自慢してはならない。それは命あるものすべてのためにしたことなのだから」

 ということばが耳に残った。