KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

『大学崩壊!』/『新しい大学教育を創る』

 川成洋『大学崩壊!』(宝島社新書)と梶田叡一『新しい大学教育を創る』(有斐閣選書)を読む。教授会に出席しながら、これらの本を読むのは実にシュールであるというかなんというか。ちなみに、両方とも赤尾さんのWeb日記を読んで、注文したもの。つまり、

  • 赤尾さんの日記に面白そうな本が紹介してあれば、その部分をコピーし、
  • 生協宛のメール本文にペーストし、注文する
  • ほどなくして手元に本が届けられる

 という完全に電子化された手続きである。赤尾さん以外にもこのように利用させていただいているWeb日記がいくつかある。この場を借りてお礼を申し上げたい。ありがとうございます。

 最近は、大学生協の書籍部を含め、書店にみずから出向いて本を買ってくるということがない。本は手にとって、ぱらぱらとページをめくってみてから買うのが正攻法だと思う。本のタイトルからだけでは、なかなかその内容がつかめない。タイトルだけを見て注文した本のうち、1-2割は「買わなくてもよかったかな」という本が含まれている。けっこうギャンブルである。

 『大学崩壊!』では、スキャンダルやシステムの欠陥がこれでもかというほど出てくるので、逆に安心してしまう。ひとつは「それにしても限度のない話だなあ。下を見てもキリがない」という意味で安心。もうひとつは「ここまでひどくなったからには、一度全部壊してしまってもいいような気がする。だから思い切って行こう」という意味で安心。もちろん、安心の次には実行する勇気を持たなければならないのだけれども。

 『新しい大学教育を創る』の方は、穏健路線である。「道のりは厳しいけれども、まずこの線で行ってみましょうよ」という気持ちにさせられる。データと自身の実践に基づいているので、説得力がある。