KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

赤尾ゼミ合同合宿@下呂温泉/本物の露天風呂

 というわけで、ゼミ合宿で行ってきました下呂温泉。赤尾さんの日記も参照されたし。

 何はともあれ、まず書いておきたいのが、下呂大橋の下の河原に設けられた、本物の「露天」風呂。

 ご覧の通り、実にあっけらかーんとした露天風呂である。脱衣場もなく、来た人は風呂のまわりに脱いだ服を無造作に置いている。ちなみに一番右の、服を脱ぎつつある人が赤尾さん。それを私は橋の上からデジカメで撮った。つまり、歩行者がたくさん通る橋の上から、露天風呂が丸見えなのである。

 入湯料はタダ。地元の人もけっこうたくさん入りに来る。地元の人は、シャンプーしたり、身体を石鹸で洗ったりするので、区別がつく。観光客はたいていお湯につかるだけである。私も湯につかるつもりだったのだが、まだまわりが明るいので後込みした。赤尾さんだけが入った。さすが、参与観察の学究派である。

 夕食を終えて、再び露天風呂に挑戦。今度はみんなではいる。露天風呂のところには明かりがなく、橋の照明の明かりがぼんやりと風呂を照らしている。女性陣は橋の上で観察。そこで風呂につかっていた男性陣は「1,2の3」の合図でバンザイをして立ち上がる。女性陣の度肝を抜かそうという作戦であったが、女性陣はまったく動ぜず。逆に「最高〜」というかけ声をかけられるしまつ。うむむ。

 この露天風呂の設計は絶妙だ。橋の上からは、全体像ははっきりと見えるのだが、細部までは見えないという距離感。見ているうちに入ってみようかな、という気持ちを起こさせる。入るつもりのない人には、なんか珍しいものを見たという満足感を与える。ときたま、お湯に入っている人と、橋の上で観ている人との間で、珍妙なやりとりが交わされたりする。露天風呂につかるだけの行為を、眺める価値のあるものにしている。「設計された舞台+一般参加者」でおもしろいパフォーマンスが生まれる。赤尾さんは、いみじくも「参与観察してみなければわからないでしょ」とおっしゃった。

 さて、合宿の方はわきあいあいとした雰囲気のうちに終わったが、もう少し共同でやるイベントがあったら、もっと両ゼミ生がお互いを知り合えたのではないかな、とも。それにしても、夜中まで学生さんたちの話に加わってみてわかったことは、赤尾ゼミの学生は「濃い」ということ。さすが、赤尾さんを師と仰いで来ただけのことはある、と妙な納得をしてしまったのである。