KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

同じ授業を繰り返すことによる離人化

今年から、看護学校で心理学の授業を持つようになったので、月曜日と火曜日は、授業3連発である。月曜の1限、火曜の1・2限の2コマ連続、最後に午後の3限。

自作のテキストも同じであるし、また説明用のスライドも同じだ。そうすると、自然に説明も同じものになってくる。これを2日間に渡って、3回繰り返すことになる。まあ、厳密にいえば、同じ話にはならない。とりわけ、導入部分は、そのとき思いついたことや、学生さんの顔を見ることで、変化する。しかし、中心的な内容部分はスライドを作ってあることもあって、基本的には変わらない。

そうすると、これを3回繰り返すと、なんだか妙な気分になってくる。大げさにいえば、離人化とでもいうのだろうか、講義をしている自分が自分でないような感覚が現れる。自分がまるでロボットにでもなったような感覚。

これはよくない。人間は一定の時間内に同じことを繰り返すようにはできていないのだ。

それで、途中で取り上げる質問書の内容を変えたり、いろいろ変化をつけようとするのだが、いかんせん中心的な部分は変えようがない。

今年はこのまま行くとしても、来年は対策をする必要がある。具体的には、2年間使ったテキストの在庫がはけるので、これを改訂する。現在は、13章構成で、順番に進めていくようにできている。章をもう少し増やして(18章くらいか)、どの順番でやってもいいようにする。また、受講生の種類(看護学生や一般大学生など)によって、章を取捨選択できるようにする。

同じことをやるにしても、時期が異なれば大丈夫なようだ。しかし、同じ時期に同じ内容を繰り返すのは、なかなかつらい。