KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

入試ミスにかかわる処分

入試ミスにかかわる処分が下された。これは、処分を受ける教員、事務員に直接申し渡される。そしてそれを受けた人に、もし不服があれば、2週間以内に異議申し立てをすることができる。その上で正式な処分が下されるということだ。しかし、はたして異議申し立てがどれくらい聞き入れられるのかは、よくわからない。

懲戒処分を受けるのは12人とのことだ。懲戒というのは重い。厳重注意というのとは重さが違う。具体的には、一定期間内、昇給がない。履歴書の賞罰欄に懲戒の件を書かなくてはならない。このことは、教員が職場を移ろうとする際に不利に働くだろう。

管理職が重い処分を受けるのは相当かもしれない。しかし、現場で入試業務に携わった一般の教員にまで重い処分を下すのは、どうなのだろうか。今回のミスは、複合的な要因が働いているもので、単独に誰が悪いというものではない。たいていのミスはこうしたグレーゾーンで起こるものだ。そして「たまたま」その業務にかかわった人には、ただ運が悪いということではすまされないような処分がなされる。納得がいかない。

このような処分が慣例になるならば、おそらく入試業務に携わろうとする教員は一人もいなくなるだろう。

今回の入試ミスで、自分の人生を狂わされた方々には申し訳ないと謝るしかない。そうした方々は、今回の処分でも軽すぎると言われるかもしれない。そうした感情が起こるのは理解できる。しかし、ミスにかかわった人への処分は、そうした応報感情に対応した形でなされるべきではないと思う。冷静な判断が行われなければ、大学が大学教員自身をつぶしてしまう。