KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ハイ・コンテクスト・カルチャー

きのうの日米文化差の実験心理学的検討の話。

ハイ・コンテクスト・カルチャー(日)とロー・コンテクスト・カルチャー(米)という話は、何度か聞いたことがあるが、それを反応時間実験で明らかにしてしまうところに才気を感じた。日本語では、何が言われたかよりも、どんな語調で言われたかが重要なのだ。

そう考えると、日本語の語尾がさまざまなバリエーションを持っているのも必然なのだとわかる。「〜ですよね」とか「〜じゃないですか」とか「〜なんだよね」とか「〜とか思ったりして」とか……、無限のバリエーションが考えられて、しかもそれぞれのニュアンスが違う。これだけのバリエーションを持っているのは、何を言うかではなくて、それを言う言い方に思いを込める必要があるからだ。

しかし、電子メールには、このバリエーションを感じないな。語調のない、書き言葉ではニュアンスの込め方が発展途上なのか。語調の代わりに、顔文字(^_^)を使っているんだという話もあるけれども、顔文字を使った方が一本調子になり、かえって逆効果だったり。