KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

佐伯胖『幼児教育へのいざない』

多くの人々は、「子どもらしさ」をかなぐり捨てることで、「大人」になるのだ。……わたしたちは多少とも「こざかしさ」を身につけざるをえないこと(それも、ある意味で「文化的実践」には違いないのだが)を認めつつ、失いがちの「子どもらしさ」を回復し、「子どもらしさ」にあふれた大人になることを目指したいものである。/このような意味で、人間の生き方の目標として「子どもらしくなる」ことを、ここで「円熟」と呼ぼう。

なるほど「還暦」ということもある。なんとなく著者自身を肯定しているような気もする。しかし、大人らしさだった「円熟」概念を反転させるところが、まあすてき。