KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

結局、教育工学というのは

学会の編集委員会を2時間。同理事会を2時間。その後飲みにいく。

2人だけの飲み会は、当然のように2人が共通に関わっている学問領域の話に。

「結局、教育工学というのは、経営学(マネジメントのレイヤー)、情報学(コミュニケーションのレイヤー)、そして、教育学・心理学(教授事象のレイヤー)の組み合わせなんですね、といわれてしまったわけさ。そして、なるほどそれはそうかもしれない、と」

「IDプロセスは、システムズアプローチの応用であって、他領域と共有する考え方なんであってね。たとえばソフトウエア工学の人には、IDプロセスなんてのは常識そのものなのさ。それ自体にはユニークさはない。教育領域の人たちはそれを知らないからある種新鮮なんでね」

「実践研究のテンプレートが必要だよね。質的研究法などと大上段に構えなくても、フォーカス・グループ・インタビューやカテゴリーのダブルチェックなど「もう一手間」かけることで、説得性を増すことはできるはずなのさ。こうした方法論が常識化されていないので、論文になった段階で、どうにも説得力のない実践研究ができてしまう、と」

「評価ということについてあまりにも保守的なアンケートしかしてこなかったんじゃないかなあ。お金や時間やベストプラクティスに換算するとどうなるくらいのものをやってみるべきだよ。たとえば、この授業にお金を払うとしたら、どれくらいが適切な値段ですか? みたいにね。それが伝統的な尺度とどう関係するのかを確認してみることも必要だ。まあ、抵抗は大きいだろうけどね。まず自分の授業でやってみてもいい」