KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

人間科学部主催で行われたシンポジウムから

先月、人間科学部主催で行われたシンポジウムの様子が、eスクールで公開された。私は当日都合が悪くて行けなかったが、これでシンポジウムを聞くことができる。聞いて、課題となる点をメモ。

流されるVODやWeb教材が「おもしろいか」どうかは、学生のニーズと構えによる。何の工夫もされていないレクチャーだが、最先端の内容であれば、それはそれを期待した学生にとって、おもしろい。わかりきったことを、わかりやすく教材化したとしても、それはおもしろくないだろう。それはすでにIDの枠組みで明らかになっている。(しかし、やるとすれば、その実証研究か)

ゼミをオンラインでやることについて。たとえ対面でいたとしても、「遠い」ところにいる学生はいる。たとえオンラインであっても、まさに「近い」と感じられることもあるだろう。それは何によって規定されるのかを明らかにする研究が必要だ。

MITは授業に手を加えないで、タダで公開する道を選択した。つまり、授業そのものには値段は付けないが、MITに来て受ける授業には金を払ってもらうという考え方だ。早稲田は、授業そのものとさまざまなインタラクションや指導をセットとして値段を付けた。現状では、この2つのやり方があるが、私には本質は同じように思える。つまり、指導にはコストがかかるという一点で、この2つの道は同じ方向を向いている。これから間もなく、授業そのものは、書籍と同じくらいの値段で流通するようになるだろう。高いのは、授業の上に乗っかる形の指導そのものになるだろう。