KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

京都大学高等教育研究開発推進センター『大学教育学』

大学教育学

大学教育学

循環的な授業評価の代表的なものは、米国の多くの大学で行われている、一分間テスト(minute paper)である。これは、各回の授業の最後に、「今日の授業のポイントは何か?」「今日の授業で解らなかったことはどこか?」という、たった2つの簡単な質問に回答してもらうものである。

授業者と学生との相互作用を実現するコミュニケーション・ツールは、何でも帳の他にもいくつかある。たとえば、何でも帳作成の参考となった「大福帳」や、「この授業でわかったこと」「授業を終えて疑問に思ったこと、先生に確かめたいこと」「授業を終えて考えてみたい、調べてみたいと思っていること」といった問いへの自由記述からなる「授業リフレクションシート」。ほかに「質問書方式」といって、授業を受けて質問書を作成し、授業者がそれに回答して評価をおこなうというものや、授業評価アンケートから得た学生の疑問や意見に対して「授業通信」を発行してフィードバックをおこない、それによって授業者と学生との相互行為をはかるものもある。

導入教育の目標と内容

  • 学習スキルの習得
    • 論文の書き方
    • 文献検索
    • 調査実験方法
    • 文章表現
    • ノートの取り方
    • ディスカッション
    • プレゼンテーション
    • 情報処理
    • 通信
  • 補習教育
  • 学業への動機づけ

具体的というよりは、大学教育学という領域の学問的枠組みを作ろうという試み。