KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

良い大学だと思いますか?

大福帳を使っていると、さまざまな質問をもらう。

早稲田大学は良い大学だと思いますか?」という正面からの質問には、ちょっと詰まった。私は学部も大学院も早稲田大学だったので、学生の目からはどこかの大学と比較することができないよ、と逃げた。

「ひとつ言えることは、いろいろな学生が集まっていて、その中で自分にとって重要な人たちと知り合えたことだな」とは言ってみたものの、いろいろな学生が集まっているのは、結果的にそうなっているだけであって、大学が用意したものではないのだ。

大学教員として勤めた地方国立大との比較はできる。アメリカの大学の様子も見てきたので、比較できる。また非常勤で行っているところとの比較もできる。言えることは、この大学には改善すべき点はたくさんある、ということだ。

「何が与えられてるかではなくて、与えられたものをどう使うかが問題だ」というアドラーのことばも思い浮かんだが、教育工学の授業でそれを言うのは、負けのような気がした。

インストラクショナル・デザインという科目で、「教育システムになっていないものの例をあげてください」という小レポートを出した。たくさんの学生が「大学教育」を取り上げた。

複雑な気分である。そして、それは確かにそうなのである。