KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

ブザン『これが驚異のマインド・マップ放射思考だ!!』

これが驚異のマインド・マップ放射思考だ!!―これで他人を決定的に引き離すことができる

これが驚異のマインド・マップ放射思考だ!!―これで他人を決定的に引き離すことができる

この本のタイトルと、表紙に載せられたカラフルな(そしてちょっと不気味な)マインドマップ群を見ただけで、「トンデモ本か?」と思うかも知れませんが、中身は意外とまともです。そういう意味からもブザン先生はずいぶん日本で損をしているような気がします。

6/14の日記(http://d.hatena.ne.jp/kogo/20050614)で『図解・マインドマップノート術』を取り上げたときに、「なぜノードは、単語でなければならないのか」という疑問を書きましたが、この本に説明がありました。概略次のようです。

ある出来事をメモに残そうとするときに、習慣的にフレーズを使ってきたので、フレーズの方が正確に記録できると私たちは思いこんでいる。しかし、たとえば「不幸な午後だった」と書いてしまうと、どう不幸だったのかが見えてこない。これに対して「午後--不幸な」とキーワード化すれば、「不幸な」から「病気」、「失敗」、「ニュース--悪い」というような枝が伸ばせる。「午後」からも「不幸な」だけでなく「幸福な」という枝も伸ばせるので、物事を両面から眺めることができる。

つまり、フレーズにしてしまうと、それで意味が固定化されてしまうのに対して、キーワードに分解しておけば、多面的に考えられ、創造性が刺激されるというメリットがあるということのようです。

この本の後半では、マインドマップの実例として、家族用マインドマップ、教育用マインドマップ、講義用マインドマップ、手帳のマインドマップ、プレゼン用マインドマップ、グループマインドマップなどが取り上げられていて、なかなか楽しそうです。