さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
- 作者: 山田真哉
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/02/16
- メディア: 新書
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この本はタイトルの付け方がうまい。さおだけ屋の話は本の中のワンエピソードにすぎないのだけれども、インパクトが大きい。
このように、企業は、「自社にとって相乗効果の高い事業はないか?」「自社の技術を生かせる新規事業はないか?」ということを常に考えているのである。
個人も同じかもしれないですね。自分のスキルの組み合わせで自分が生きる新規事業はないかと考えてみる。
自分が実現できそうだと思っているラインよりも、少し高めに設定するのがコツである。たとえば、ダイエットで3キロ痩せようと思った人と10キロ痩せようと思った人がいたとする。そして、3キロの人は見事に目標達成、10キロの人は一生懸命に頑張るも途中で断念して8キロしか痩せられなかったとする。では、実際にどちらがより痩せたかというと、これはまさに一目瞭然、8キロのほうなのである。
だから、「勝ち負け」とか「達成した・しない」といった考え方ではなく、はたして自分の目標設定が妥当だったのかどうか、という観点で考えて欲しい。
目標設定は学習契約にもつながる考え方ですが、達成したかしないかということ自体には意味がないということですね。要は、その間に自分が目標にどれほど没入したかということ。
技術的なことをいうと、もともとは日記帳に日々の取引を単純に書いていたものが、複式記入(仕訳)を取り入れることにより、飛躍的な進化を遂げました。これが現在の「会計」です。この会計の発明によって、私たちは目には見えないものも簡単に認識できるようになりました。
日記帳じゃダメなんだ! 何らかの方法を発明して、「見えないものを見えるようにすること」が必要なんだ。つまり、この方法によって、会計が学問として成立してしまうようなそういう方法。