- 作者: ジム・コリンズ,山岡洋一
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2001/12/18
- メディア: 単行本
- 購入: 24人 クリック: 210回
- この商品を含むブログ (188件) を見る
『ビジョナリーカンパニー』(http://d.hatena.ne.jp/kogo/20060818)の読者から「最初から偉大な会社の分析をしても役に立たない。普通の会社が偉大な会社になる秘密を知りたい」と言われて、新しく6年間の研究を立ち上げた成果。
もっとも重要な発見は、会社がどのような基本的価値観を持っているかではなく、基本的価値観を持っているのかどうか、基本的価値観が社内で知られているか、基本的価値観を組織に組み入れているか、長期にわたって基本的価値観を維持しているのかが問題なのだということだろう。
- 最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
- 適切な人たちがバスに乗っているのであれば、動機づけの問題や管理の問題はほぼなくなる。
- ごく少数バスに紛れ込んだ不適切な人たちを管理するために、官僚的な規則を作る。すると適切な人たちがバスを降りる。
- 具体的な知識や技能は教育できるが、性格や労働観、基礎的な知能、目標達成の熱意、価値観はもっと根深いものだ
- 顧客が怒っていても、その顧客を失うまでまったく気づかないことが少なくない。減額払いが早期警戒信号になる。
- 適切な人たちがバスに乗っているのであれば、動機づけの問題や管理の問題はほぼなくなる。
- 厳しい現実を直視する(だが、勝利への確信を失わない)
- どの企業も何らかの点で最高になりたいと願っている。しかし、世界一になれる部分がどこなのか、なれない部分がどこなのかを理解している企業は少ない。
- 針鼠の概念(3つの円のなかの単純さ)
- 規律の文化
- とは型である(野中郁次郎)
- 型は人を枠にはめるが、優れた型を体得すれば、動きに無駄がなくなり自由が保証される。
- とは型である(野中郁次郎)
- 促進剤としての技術
- 技術は適切に利用すれば業績の勢いの促進剤になるが、勢いを作り出すわけではない。偉大な業績に飛躍した企業が、先駆的な技術の利用によって転換を始めたケースはない。理由は簡単だ。技術をうまく利用するにはまず、どの技術が自社にとって重要なのかを判断できなければならないからだ。ではどのような技術が重要なのか。針鼠の概念の3つの円が重なる部分に直接関係する技術、重要なのはそういう技術だけである。
- 弾み車と悪循環
「工学の技術は常に進歩し、変化しているが、物理学の法則はそう変わらない」という言葉が出てくる。著者は「自分の仕事は時代を超えた法則を見つけ出すことだ」という。上に挙げたように、技術は促進剤にはなるが勢いを作り出すわけではないということを心しておきたいと思う。重要な技術とそうでない技術があり、重要かどうかということは、針鼠概念に直接関係しているかどうかということで判断できる。