- 作者: 森口朗
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/03
- メディア: 新書
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著者は、一流の教師に共通する特質を「研究において不遜(権威や権力におもねらない)。実践において謙虚(現状の制度、子どもの実態を前提に対処する)」と捉える。もしこれに加えるなら、信念があるということだろう。その信念は実践の積み上げとたえざる挑戦の中から鍛え上げられるものだ。
- 仮説実験授業の板倉先生は、論より証拠で「みんなの知識」を捉え直す
- 法則化の向山先生は、プログラム学習によるスモールステップ&フィードバック
- 百ます計算の陰山先生はマスタリー指向による自己効力感
- よのなか科の藤原先生は、シャンク流ストーリーセンタードカリキュラムかな
と、この本で取り上げられている授業実践を乱暴にラベリングできるわけだけれども、重要なのはこれらすべてが「月をさす指」だってことだ。それぞれの教師が固有のバックグラウンドを持って、自分の授業モデルと実践テクニックに磨きをかける、そのこと自身が授業を成功させる要因になる。授業モデルとテクニックを見つめすぎてはいけない。そうすると月を見逃すことになる。(http://d.hatena.ne.jp/kogo/20050219/p1)