KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

eラーニングと教室授業のブレンド

2008年度の「インストラクショナルデザイン」授業は、たまたま大きな教室が利用可能になったので、クラスサイズが300人規模に復活した。二次登録まで詰め込んだので、選外はなくなっただろう。ともかくこれはいいことだ。

今期のインストラクショナルデザインは今までにない方法で授業を行っている。それはeラーニングと教室授業のブレンドだ。具体的には、eラーニングの週と教室授業の週が交代する。

eラーニングの週は、自分の好きな時間に、自宅でもあるいは大学の端末室でも、昨年収録したビデオを視聴して、確認テストを受ける。これによって知識的なものを自分のペースで習得してもらう。

教室授業の週は、教室に集まってもらって、もっぱらワークショップ的なものを行う。具体的には、6人でグループを組み、体を動かす実習や、ビデオを視聴してのグループ討議をする。グループワークにおけるただ乗りをさせないために、最後の10分は課題となる文章を自力で書いてもらう。

はたしてこれがうまくいくのかどうか、どきどきだった。視聴すべきビデオは15分程度で細切れにしてあるものの、全部を合計すると2時間以上の分量になる。さらに、確認テストも単純な正誤問題や穴埋め、選択問題ではなく、まとまった分量の文章を書いてもらう記述式だ。はたして、eラーニングの週をクリアしてもらえるのか。結果は、298人の登録人数に対して、88.6%の人が通過テストを受けた。

そして、教室授業の週。250人を超える受講生が来て、ワークショップスタイルの授業に参加した。ワークショップスタイルの授業はもう普通のように行っているけれども、今回はとりわけまとまりと熱気にあふれる授業だった。その理由はと考えると、eラーニングによって前提となる知識を全員が受け取っているということ以外にはないと思われる。