KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【コーチング】アドラーコーチングのプロトタイプ

2023年6月6日(火)

「コーチング心理学講義」のシリーズの中で、6月25日(日)と7月9日(日)の2回分それぞれ2時間を受け持つことになっているので、その準備をしている。

一応、1回目はアドラー心理学、2回目は人間性心理学(ロジャーズ、マズローなど)がテーマになっているけれども、2回合わせて、「アドラー心理学に基づくコーチング(=アドラーコーチング)」ということでやっていこうと思っている。

この「アドラーコーチング」というのは、たぶんまだ誰もやっていないので(検索するとそれらしいものは出てくるけど)、この講義シリーズでそれを実際にやりながら形作っていこうかと考えている。

とはいえ、プロトタイプはできている。アドラーコーチングは次のことを柱にしたコーチングだ。

(1) クライエントを理解するときにアドラー的人間観の枠組を使う

アドラー的人間観とは、アドラー心理学の5つの基本前提、つまり、目的論、全体論、仮想論、社会統合論、個人の主体性のこと。これは必ずしも、クライエントに伝える必要はなくて、コーチ自身がクライエントを理解するときに自分の頭の中だけで使えればよい。クライエントとの会話の中で、徐々にクライエントにアドラー心理学の考え方が伝わっていくだろう。

(2) 日常的な問題や葛藤を扱うときにエピソード分析の枠組を使う

コーチングを受けようとする人は日常的な問題や葛藤を解決したいと思っていることが多い。その解決にはエピソードを出してもらって、それを一緒に分析していくことで解決に持っていく。そのときのキーは、感情、ライフスタイル、自己理想、人生目標、信念。

(3) 勇気を持って欲しいときに4Csの枠組を使う

これまでにやったことのない行動を実行するには勇気が必要だ。それを促すために4Csの枠組を使う。4Csとは、Connect(つながる)、Capable(できる)、Count(価値がある)、Courage(勇気)のことで、人々とつながり、その中で自分の能力を発揮できるときに、自分には価値があると認識する。そのときにだけ勇気を持つことができるというモデルである。逆にいえば、その条件がそろわないときに勇気を出せといっても、それは無理ゲーということだ。

こんな感じです。