KogoLab Research & Review

遊ぶように生きる。Vivi kiel Ludi.

【コーチング】講座への反応からアドラーコーチングの可能性を読む

2023年6月26日(月)

コーチング心理学講座では、参加者の交流とフォローアップをFacebook内のグループで行なっている。その中で私の講義についての反応がさっそく書かれている。4人からの感想とレポートだ。

それを読んでみると、けっして上滑りではなく、私の話を咀嚼した上で自分のコーチングの実践に結びつけようとしていることがわかる。さすがやわ。

その一例。

Aさん
「<実践>
・アドラー心理学の背景や理論を自分なりにまとめ、コーチングに生かす
・7月の病院内でのコーチング研修で、コーチングの歴史についてふれるが、そこに今回学んだ背景理論の説明を付け加える。」

Bさん
「家族内でのコーチング的関わりは、時に大きなエネルギーが必要ですが、その分願う方向に進められた場合に得られるエネルギーも大きく、私にとっては一番良い練習の場です。普段は家族のコミュニケーションの輪から外れがちな夫が入れる機会としても、定期的にファミリーミーティングを持ちたいと思います。」

Cさん
「今やっていることの中にすでにアドラーの思想がベースにあるのではと考えました。ただ、改めてアドラーの唱えた劣等感、ライフスタイル、共同体感覚を読み返す中で、私のコーチングにおいてクライアントに関わる際の関わり方が異なってくるかもしれないと考えました。」

Dさん
「人を捉えるときに「その現象を抱えている人」と限定的に捉えるのではなく、幼少期からも含めて丸ごとその人を捉えたいと思うし、その人のその場での成功を支援するのではなく、その人がずっと幸福でいられるように支援していきたいと思います。アドラー心理学の共同体感覚の思想について、もっと深く学びたいと思いました。」

***

このような発言を読むと、コーチングとアドラー心理学の親和性の高さがわかる。そして、コーチングの中にアドラーの枠組と思想を入れることによって、アドラーコーチングと呼べるような独自性の高いものが作れそうな気がしている。それは、成功や成果を目的とするコーチングではなく、より良い自分になるためのコーチングであり、その結果として良い人生を送れるようにすることだ。